効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

スーパーマーケットの売れ残り食品

英国では、食事にも事欠く貧困者やホームレスに、慈善事業として食事を配っている。ところが、スーパーマーケットで売れ残った食品を廃棄物としてメタン発酵でガス化するいわゆるグリーン処理するのに政府の補助が出ていて、この補助金の方が食事を配っている慈善団体に持っていくよりもコストが安くなるため,売れ残り食品を廃棄物としてガス化するスーパーが殆どだということが調査で分かったそうだ。年に10万トンの売れ残り食品が廃棄物としてガス化されているという。この慈善団体の責任者はいま、売れ残り食品をこの団体に持ち込むのがもっとも安いコストになるようなシステムを制度化すべきだと政府に働きかけている。年間30万から40万食にもなる余剰食品の僅か2%しか困窮者の所に届けられていない。食品廃棄物を困窮者に配らないでガス化するのは、可能な限り廃棄物は再利用されるべきだとする規制に反していると、慈善団体への食品配送を行うFareShareは主張している。スーパーが廃棄食品をこの団体へ持ち込むにはコストがかかり、また団体への寄付も必要となる。ところが、ガス化処理すれば補助金が政府から出るから、差し引きするとガス化に回る比率が大きくなるということだ。FareShareは、廃棄食品を慈善団体に持ち込むコストを政府が補助すべきだと考えている。問題は食品廃棄物の内どれくらいが困窮者に回せるものであるかがはっきりしないことだそうだ。
日本の場合、売れ残り食品をそのまま困窮者向け食品として再利用するのは、可能なのだろうか。安全性の確保も含めてのものでなくてはならないが、消費期限などの規制の運用次第では、各種施設などに配ることはできるかもしれない。