効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

オリンピックと水素

燃料電池に関わるシンポジウムに参加して感じたのだが、2020年の東京オリンピックは、燃料電池を含めた水素関連ビジネスを大きく拡大定着させるものとなるだろうということだ。燃料電池自動車は、乗用車に目が向きやすいが、既に各地でテストされている地域交通バスへの利用も重要であり、水素充填装置の導入についても、走行範囲が限定的で、必ずどこかを拠点としていることから、価格の高い充填装置も、利用率を高めることができるだろう。バスはオリンピックでの重要な輸送手段になるはずだから、環境対応を具体的に示すものとしても絶好の媒体となる。政府も大きな補助金を出して充填装置設置を後押しさせようとしているが、オリンピックのためという理由なら補助金も出しやすいだろう。そして、20290年頃までには燃料電池乗用車も手に入れやすい価格にまで下がると想定できるから、オリンピックをきっかけにして水素充填装置が東京に普及し、量産効果と規制緩和が進むことによって、全国での設置が進むだろう。世界的に車のための水素充填装置の普及は予定より遅れていると言われるが、日本で開催されるオリンピックが契機となって世界へ波及すると考えるのは嬉しいことだ。