効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

離島の電力供給

自分の電力供給区域に離島を多く抱える九州電力沖縄電力は、送電線を離島まで敷設することが難しいので、ディーゼルエンジンなどによる発電で電力を供給している場合が多い。高価な燃料を使うためその時の電力コストは高くなるが、供給区域ということで一般とほぼ同じ電力価格で供給しているはずだ。これが地域独占を許された電力会社の義務ということになるのだろう。風力発電太陽光発電のコストが下がってきたということもあって、それを利用できれば申し分ない状況となる。沖縄県宮古島市は、再生可能エネルギーだけで同市の来間島内の電力需要を賄う、「宮古島市来間島再生可能エネルギー100%自活実証事業」を開始している。沖縄県のスマートエネルギーアイランド基盤構築事業の一環として、2011年度(2011年4月〜2012年3月)から、今回の実証に必要なシステム構築を進めてきたもので、2014年1月から運用を開始している。実証事業の期間は、2015年3月まで。今回の実証事業では、電力需要家側に太陽光発電システムと蓄電池を設置し、再生可能エネルギー来間島内の地域において、効率的に利用できるモデルを確立する。太陽光発電システム(380キロワット出力)だけでなく、宮古島にある既存の風力発電設備のデータと合わせて、来間島内の消費電力すべてを再生可能エネルギーで賄うことを実証する。変動する自然エネルギーを利用しながら安定した電力供給をするには、何らかの形で蓄電しなければならない。今は規模の大きい蓄電池を使っているのだろうが、他の方法も考えられる。いずれはそれも実証してほしいものだ。この実証試験で得られたデータは、本土でも利用可能だし、送配電網の制御システムとの連携もやりやすいためにコスト効果は高いはずだ。エネルギー自給を目指す地域も増えているだけに、離島だけに限定する必要はないだろう。