効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

燃料電池車普及に向けた規制緩和が具体化

この日記でも何回か書いたが、燃料電池車に水素を充填する設備が、一般的に工場などに適用される労働安全衛生法などで規定されている規制が適用されてきたため、コストが非常に大きい。それを引き下げる方向の規制緩和が実現し、一基6億円かかる水素スタンドの設備コストを最大3割程度引き下げるそうだ。こうしなければ燃料電池自動車の普及はまず実現しない。やっと普及に向けた条件整備が整備されるようになったと言える。経産省水素スタンドの貯蔵タンクに、海外で使用実績のある安価な鋼材を用いられるようにし、コスト低減を図る。具体的には現行基準で認めているステンレス鋼に加え、安価なクロムモリブデン鋼なども使用可能にする方向。爆発しないように安全性は維持したうえで14年度までに新たな鋼材要件を整えると報じられている。
水素の保管方法はこれから新しい方式が開発される可能性はあるが、当面は高圧で圧縮する方法と液化水素で保管する方法があり、どちらも高圧に関しての安全性が確保されなくてはならない。液化水素を使ったスタンドについてはまだ技術基準がないために、東京都内に一カ所あるだけだそうだが、今年度中に基準を整備するという。2015年度からトヨタとホンダが一台500万円程度で商品化すると言われているが、それまでに全国をこの車が走れるようにしなければ、購入する人は限られるだろう。
水素も当面は化石燃料から作らざるを得ないし、電気自動車の場合には、自然エネルギーを利用する場合を除いては、充電する電気の発電に化石燃料のエネルギーに頼らざるを得ない。今後の技術開発がまだまだ必要だ。