効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

洋上風力発電と漁業権

洋上風力発電の実証試験が行われているが、本格的な実施には漁業権の処理が課題になるかもしれないと思っていた。今日の報道で、政府と福島県、地元の漁業関係者は29日、海に浮かべる浮体式風力発電施設を福島県沖に建設することで合意したと知った。9月には出力2千キロワットでの発電が開始される予定となっている。さらに来夏には、高さ約230メートルの出力7千キロワットの大型風車2基が稼動することになっていて、この出力は世界最大級だという。単機出力でこの出力のものは、他でもあるのかもしれないが、これまでに聞いたことがない。国は将来大型風車を100基以上に増やすことを検討しているという。地元漁協は実証研究後、「漁協の同意が得られない場合は、設備を撤去する」という条件を提示、国側がこれを受け入れたとあるが、実証試験の後に漁協が有利になる条件になっているように見える。国として撤去は考えられないだろうし、漁業組合は強い姿勢を示すだろう。鍵があるとすれば、震災からの復興との関連で漁業組合の主張が、地元の活性化に向けたプロジェクトの足を引っ張るかどうかではなかろうか。洋上風力発電が多く設置されている英国で、漁民と難しい交渉になったという話は聞かない。この辺りがどうなっているのか調べてみる必要がありそうだ。