効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

世界の風力発電

2012年に設置された風力発電設備規模は世界で4,471万キロワットで、累計導入量は2億8,248万キロワットになったと世界風力エネルギー協会が発表している。この1年間の伸び率は約19%。この新規導入量のうち約30%となる1,320万キロワットを中国が、約29%を米国の1,312万キロワットが続く。中国の設置量が2012年には系統制約の関係で落ちるのではないかと思っていたが、そうではなかった。累計導入量でも両国が1,2位を占めている。
これに対し、日本の新規導入量は8万8千キロワットで、累計導入量は261万4千キロワット(日本風力発電協会調べ)と、昨年に続いて世界の13位をキープしたが、オーストラリアやブラジルが追い抜きそうだという。FITの導入を前提にして補助金を打ち切るという愚策をとったし、環境アセスの導入で新規設備の導入コストが上がって伸び悩んでいる。
北海道には風が豊富だが系統が弱いから導入に制限がかかると言うが、周辺の州とほとんど系統がつながっていないテキサス州が米国で最大の設置量となっているのを見ると、その運用の仕方を参考にすれば北海道でももっと導入できるのではないだろうか。これには北海道電力が乗り気ではない事情も分からないではないが、だめだめというだけではだめだろう。おそらく政府資金も使って風力発電向けの送電線を増強しても、電力需要の管理をテキサス州のように行わなければ大きな設置規模の伸びは期待できないように思える。