効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

メタンハイドレート

低温で圧力が高いところで、メタン分子が水の分子の中に入り込んで水和物となったものがメタンハイドレートだ。講演などをしたときに、日本のメタンハイドレートの将来性について良く聞かれるが、今まで、存在は確認されているが、事業として採掘採取ができるようになるかは分からないとしかいえなかった。今日の日経新聞に、海底の比較的浅いところに存在している日本海側の、佐渡の南西沖で試掘がこの4〜6月に実施されるという記事が出ている。世界で流通している天然ガスよりも多少割高であっても使用に耐えるだけの量が産出するのならば、エネルギーセキュリティーを勘案したコストを考えれば引き合うかもしれない。だが、これはあくまでも希望的観測であって、その有望見通しが出るとしてもこれから数年かかるだろう。
いまシェールガス革命が言われ、これまで存在が確認されていながら採掘技術がなかった頁岩の中にある天然ガスに革命的な技術開発ができて、世界の天然ガス埋蔵量が大幅に上がったことを考えれば、メタンハイドレートにもそのような新しい技術が開発されないとは言えない。しかし、楽観は禁物。まだ採掘技術開発の入り口に立ったところなのだから。
この3月から渥美半島沖で可成りの深度の海底にあるメタンハイドレートの取り出し実証試験が始まるという。有望な結果が出てほしいと希望はするが、あくまでも願望に留まるのが残念だ。