効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

家庭用蓄電池

東芝は家庭の蓄電池を束ねて電力の需給を調整する大規模な情報システムを実用化する事業活動を始めた。今月中に横浜市で世界初の実証試験を始めて、2年後をめどに電力会社に提供するという。なぜ電力会社だけなのだろうか。地域内での相互融通にもできるはずだ。もしこの大量の蓄電池を取り付けた住宅やビルを取りまとめて作動制御をして、地域全体として発電所と同様の稼動ができるようにする方がメリットはないのだろうか。ここでは、太陽光だけでなく小水力も取り込めるし、燃料電池などの小型電源、さらには一般的なコージェネも含めてその地域の需給をバランスすることができれば、電力会社の供給が何かの原因で止まっても自律的に運用できるようにできるはず。電力会社から見れば、需要のパターンが予め分かるような契約にし、この地域発電所の存在によって系統安定のメリットが出るとすれば,高く電力サービスを買う方向に向かうかもしれない。
国内では政府が現在、蓄電池の購入費の3分の1を補助している。標準的な家庭で必要な蓄電池(容量5キロワット時程度)の価格は100万円程度だが、実際は70万円程度の負担ですむ。20年をメドに蓄電池の価格を現在の10分の1に下げる計画を掲げており、今後も普及促進に向けて政策が打ち出される見通しだ。蓄電池が家庭でも使われるようになるのが予想以上に早いかもしれない。