効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

使用済み核燃料再処理

使用済み燃料からプルトニウムを取り出し、再び燃料として使う核燃料サイクル政策の要である再処理設備の稼動がさらに延期された。日本原燃原子力発電所から出る使用済み核燃料を再利用するための再処理工場(青森県六ケ所村)の完成を延期する方針を固めたそうだ。10月に完成予定だったものだが、稼動予定はたっていない。しかも、再処理ができるようになったとしても、そこで作られるプルトニウムを燃料とする高速増殖炉である文珠の稼動もめどが立っていない。新規建設など絵空事のような話になっている。この状況の中で原発の稼動を続ければ、自国では処理できない使用済み核燃料がどんどん増える。六ヶ所村の再処理工場にある貯蔵設備も満杯に近づいているようだし、原子力発電所の貯蔵設備も溢れるのは時間の問題。やはり処理せずにそのまま貯蔵する以外に手段はないが、地震国でこれが安全にできる保証もない。ともかく使用済み核燃料の量が増えないようにする、すなわち脱原発以外に方法はないのだと思う。脱原発のテンポがどうなるかはこれからの電力需要の動向で決まるだろう。難問ではある。