効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

我が家の燃料電池

我が家でこれまで2年半働いてくれた固体酸化物燃料電池SOFC 700ワット)が止まってしまった。NEDOの実証試験として設置されたものだから、これも一つのデータになるだろう。最新技術のものだから、設置されてから1年は動いてほしいと思っていたのだが、その期待を大きく上回ってくれた。この停止もこれまでのように制御部品などのものであってほしいと思っていたが、どうも中核部分であるセルスタックのトラブルのようだ。商品ではないから、これを取り替えるのはあり得ない。トラブったセル部分を分解することで、新しい知見が得られて将来の商品に生かしてほしいと願っている。家庭用SOFCは既に、JXエナジー大阪ガスから商品化されて販売が始まっている。東京ガスはまだ商品にはなっていない。コストを下げるためには量産しなければならないので、メーカーは欧州に販路を拡大しようとしている。だが、まだEUの認証を得ていないはずなので、商品としての設置はまだできない。これができるのはオーストラリアのセラミック・フューエルセル(ユニットとしては1キロワット)だけ。欧州諸国では小型の燃料電池コージェネからの電力を電力会社に買取義務を課しているし、その価格は固定価格で一般料金よりかなり高めに設定されている。セラミック・フューエルセルは先行して市場を開拓できるかもしれない。欧州の住宅では熱需要が大きいから、燃料電池の効率をかなり高くすることになる。価格と耐久性が課題として残っているが、間もなく解決されるだろう。我が家の燃料電池がいつ撤去されるかは未定だが、お疲れさまでしたといいたい。