今日から新しい年度が始まる。日本で当たり前になっている経済年度は、世界的には異端で、いろいろな世界統計を比較するときや海外からの問い合わせに回答するときに良く注意しないと間違った理解をしてしまうし、させてしまうことがある。それは置いておくとして、この年度は日本にいろいろな形式の分散型電源が本格的に増強される最初の1年になるだろう。電力系統に分散型電源が接続しやすく、かつ接続されるユニット数を増大されるような促進策や規制緩和がいま進められているからだ。自分が中でも関心を持っているのは家庭用を中心とした燃料電池「エネファーム」だ。固体高分子電解質型(PEFC)のものと固体酸化物電解質型(SOFC)の2種類だが、発電効率が高いSOFCについて大阪ガスが今月から商品として市場に出すと発表しているのに対し、東京ガスはまだ商品としてこのタイプのものを出すと発表していない。どうも大阪ガスが商品化したものを自社商品とするのを良しとしていないのかも知れない。PEFCについては東京ガスが先行していてパナソニックの製品を販売し、大阪ガスは東芝製を取り扱っている。開発が国の支援を受けてこれまで行われてきたため、共通部品も多いはず。日本全体としてみれば、標準仕様を統一できれば量産効果も出しやすいのではないかとも思うのだが。パナソニックと東芝の製品が東京、大阪両大手ガス事業で同じ商品分類で販売されるという時代は来ないのだろうか。同じような独自販売がSOFCについても行われるのだろうか。コストダウンが急務であるだけに、これまでのガス機器販売のように都市ガス事業が同じブランドで違ったメーカーの製品を販売するのが良いのか、いまの体制でマーケティングを行うのが良いのか。素人の思考はここで止まってしまう。