効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

地熱発電

国立公園での規制緩和が行われるのを受けて、出光興産、国際石油開発帝石三菱マテリアルなどは福島県内で国内最大の地熱発電所を建設する方針を固めたと報じられている。新設は1999年以来。2020年ごろの稼働を目指す。候補地は磐梯朝日国立公園の敷地内。発電容量は27万キロワットになる見通しで、原子力発電プラント4分の1基分に相当し、総事業費は1千億円規模。日本の地熱潜在資源量は2347万キロワットと世界第3だと言われるが、その主要部分が国立公園内にあるため、ほとんど開発がなされてこなかった。当初国立公園の外側から斜めに穴を掘って高熱源を探る方法が許可されるとされていたが、その後の展開で公園内に設備を置いて垂直に穴を掘る方法も一定条件を満たせば許可される方針が出されたことが今回の具体的計画の発表になったのだろう。秋田県湯沢市、北海道釧路市などでも地熱開発が進むとも報じられている。今回発表された27万キロワットは、自分が考えていたものより一桁発電能力が大きかった。他でもこれだけの熱があるのだとすれば、可成りの投資にも見合うものとなるだろう。ただし、7月に決まる固定価格に左右される面もある。昨年12月に政府がまとめた報告書によると、地熱発電のコストは1キロワット時あたり9〜11円程度とされ、石炭火力とほぼ同じ。熱源の探索がうまく行けば、変動しない再生可能エネルギーによる発電として重要性が大きくなる。ただ、開発が順調に行ったとしても、これから数年はかかるから、原発の再稼働に向けた条件設定に影響を与えることはない。今日東電の柏崎刈羽原発が止まる。後は北海道の泊原発だけが5月まで残る。今年の夏に向けていろいろ考えて見たが、古いものは除外した上で、原発の再稼働を2年というように期限を切って行うのもありではないかという気もし始めた。その間に代替電源を大急ぎで設置するのだ。2年の間に大きな地震が発生する確率は低いだろうから。昨日述べた使用済み核燃料問題を考慮すると、新増設は絶対駄目、六ヶ所村再処理設備建設計画はストップ、発電所内に使用済み核燃料を保存、の方向が実現されなければならない。