効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

圧縮空気蓄電

昨日書いたことにコメントをいただいた。『ひょっとするとエネルギーを溜める問題は、発電の問題よりも解決に手間取るかも知れません。圧力による電力貯蔵は廃坑等を利用して、圧搾空気エネルギー貯蔵(CAES-G/T)と言う呼称で、かなり前からはじまっております。・・・・・・・・』というもの。圧縮空気によるエネルギー貯蔵が実施されていることは知っていたが、他の国はともかく日本で実用的に使われるようになるとは考えていなかった。それが今日のコメントで裏付けされたようだ。日本の地殻構造が複雑で、高圧空気を貯めることのできる大きな空洞があるとは思えなかったのだ。コメントには、『矢張り、蓄電には二次電池が適当であると考えます。リチウムイオン電池に関しては、全固体型リチウムイオン電池が次世代電池までの繋ぎになるでしょう。そして次世代電池としては、金属空気電池が本命です。設置型としては、多価カチオン電池が注目されても良いと思うのですが、あまり目立った動きは伝わってまいりません。』とあり、専門的な情報をいただいたと思う。金属空気電池は一部商品としても出ているようで、希少金属を使わないものもあるので、コスト的にも受け入れやすいものが出てくると思う。問題はこのような蓄電池をどこに設置するかだ。これまで、風力や太陽について、何でも蓄電池が必要だという論が電力会社を中心に言われてきたが、現在の系統全体で受け止めることのできる変動がどれほどあるかをまずよく見極めて対応策をとった後、蓄電池の設置を考えるべきではないかと思っている。日本の場合、各電力会社が系統を独自運用しているため、系統に受け入れできる変動が大きくとれないのは分かるが、いま検討が始まった系統運用の全国化が具体化すれば、再度変動受け入れ策を考えるべきだと考えている。ただ、これまで蓄電池設置を急がなかった欧米が、最近の自然エネルギーの急速な普及を前にして、大型蓄電池導入に向かっているようなのは、他山の石かも知れない。