効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

三菱商事とドイツの海底電線敷設事業

電気新聞の記事を引用すると、「三菱商事は10日、ドイツにおける海底送電事業への参入を発表した。オランダの国営送電事業者テネットとの間で、北海の洋上風力発電所からドイツ国内の変電所をつなぐ高圧直流海底送電線の事業権49%を取得することで基本合意した。同社の海底送電事業への参画は、英国のウォルニー1に続いて2件目となる。投資額は約2億ユーロ(200億円)。発電した電力をケーブル全長約400キロメートルでドイツ国内へ運ぶ海底送電線事業権。2013年5月の完成を目指し建設が進んでいる。世界最高の30万V直流送電技術を採用する予定で完成後は送電容量合計120万キロワット、総資産規模約12億ユーロ(1200億円)となる。運用開始後は同社とテネットで同送電線とそれに付随する洋上、陸上変電設備を20年間保守・管理していく。 」
この間、三井物産が米国の大規模直交変換建設プロジェクトに参画することを述べたが、日本の商社は、現時点で見ると日本にこのようなプロジェクトが見られないことから、海外で事業をしようと考えているようだ。欧州では北海に風力発電を大規模に建設しようとしており、ここで紹介されたプロジェクトはほんの一部だと考えても良い。同様なものが英国のスコットランド沖周辺でも推進されている。また、最近では米国も洋上風力発電連邦政府が着目し初め、連邦政府が管轄している海について、認証を得やすくする規制緩和を行い始めている。言っても仕方がないことだが、日本ではこのような大がかりな洋上風力発電が行われるのは少なくとも数年先になるだろう。中国も韓国も洋上風力発電を推進している。商社は別にして、日本のメーカーが海外に拠点を見つけるのは至難の業だろうと思う。しかし、看過していてはじり貧になるだけだ。早期に日本の海上に適した発電設備の開発を進めてほしい。一方では漁業権などの障壁を可能な限り引き下げる施策もうたなければ海上風力の拡充は難しいだろう。