効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

停電の可能性についてのコメント

昨日脱原発について述べたことに、コメントをいただいた。一つは身体に障害を持つ人からで、停電は命に関わる可能性もあるのだから、原発が全部停まっても電力不足はないと安易に言ってほしくない。火力発電所にも事故はあるし、いつまでも使い続けることはできないし、自然エネルギーについては、当面規模を増やすことはできない。だから、そのリスク管理は「電力が足りるか足りないかではなく、足りなくなったときの対策を考える」ことだというもの。もう一つは、「再稼動も認めず即脱ともとれる世論には疑問を感ずる、将来的に段階を追って脱を計ることー経済性も考慮しての脱は賛成であると」いうもの。これは、日本の原発技術に対する信頼感が高いから言えるのだと思う。だがそれが今失われている。
この夏に原発が稼動を再開し始めているかどうか極めて予想が難しい現在、リスク引き下げに向けた管理を現実に行う施策が必要だと思う。これまでにも述べていることだが、地区単位で停電が命に関わる人のいる建物・住居を特定し、それが多い地区からスマートメーターを取り付けて、停電が避けられない事態になっても、選択的に停電させないようにすることが望ましい。しかし、これはこの夏に間に合いそうにはないので、特定した需要家単位に、停電時の蓄電池なりエンジン発電なりのミニマムバックアップ設備を取付け、そのコストの一部を電力会社か行政が負担することを考えるべきだと思う。停電によって命を落とした人が起こすかもしれない訴訟を考えれば、高いものではないだろう。いま政府も分散型電源取付を推進する施策を打ち出そうとしているのだから、それをうまく利用できれば全体コストは少しでも下がるはず。そのようなシステムも商品として市場に出始めている。夢の話ではないと思っているがどうだろうか。