効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中国が石炭の輸入大国に

これまで日本が石炭の輸入国トップだったのが、中国に抜かれたようだ。中国が火力発電用に輸入を増やしていると報じているが、おそらくその中には鉄鋼原料用などもはいているだろう。日本の石炭輸入量は昨年5.1%減ったのに対し、中国の輸入量は11%増えて1億2千4百万トン。中国はもともと石炭の輸出国で、日本も大量に買い付けていた。アジア諸国も石炭を発電用に向けた使用量を増やしているから、世界の石炭市場は大きな構造変化を示している。中国は長期戦略として石炭資源の確保に向けて動いている。これは、地球温暖化ガスの増加に直接結びつくために、中国としても環境配慮は必要になっている。地球レベルだけではなく、中国の場合地域の大気汚染が住民に与える影響もあって、排出ガスのクリーン化には熱心さを高めている。これを見ると、原子力発電の建設をもっとも早く進めようとするのは中国になるだろう。その時に、この間述べた小規模で標準化されて量産でき、人材教育もやりやすく安全度も高めやすい原発に対する欲求は強くなる一方だろう。中国で原発事故が起きて放射能の漏出があれば、すぐに直接的影響を受ける日本としても、その防止のために原発の技術開発を進めなければならないのかも知れない。中国では高速増殖炉の実証試験を実施の方向に向かっていると言われる。これに対して日本が同様のことをするのは、重電メーカーとしては関心があるだろうが、日本国内で行うのは願い下げにしてほしいと思っている。