効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

小水力発電

自分も会員の端くれである全国小水力利用推進協議会から、小水力発電事例集が今日届きました。昨年は発行されなかったので、どうしたのかなと思っていたのですが、昨年は第一回小水力発電サミットがあったので発行しなかったということでした。ここで示されている設備は、設置にいろいろ制約があり、国の支援も少ない中で建設されたもので、それだけ地元の熱意があったのだと感じています。来年には再生可能エネルギーの固定価格買取価格が決まることになっていて、小水力発電もその対象ですから、来年度からは設置に勢いがつくかもしれません。
砂防堰堤を利用したもの、農業用水の通路に設置されたもの、トンネルにつきものの湧水を利用したもの、上下水道での落差を利用したものなど、興味ある事例が紹介されています。以前に書いたことのあるビル内を流れる空調用循環水の帰路に取り付けたものもありました。昔富山の農村でみたことのある螺旋式もありますし、馴染みのある上から水を流して回す水車も写真でみることができました。
その中で、奈良県の住民として嬉しかったのは、奈良県桜井浄水場に取り付けられたもの(出力187キロワット、2010年5月から発電)と、奈良県水道管理センターで稼動しているもの(同80キロワット、2007年4月から発電)の2例が紹介されていたことです。奈良県は、「奈良県庁ストップ温暖化実行計画」の一環として、管理している水道事業で消費する電力量の削減に取り組む施策として具体化したものだと説明されていました。これまで可能性については想像していましたが、実設備の写真で見ることができたのは有り難かったです。有効落差がそれぞれ29メートル、48メートルと大きいのにもびっくりしました。奈良県内には他の事例がどれほどあるか調べてみたいと思っています。