効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光発電

英国でいま太陽光発電の設置が急速に拡大しているそうです。昨年新たに固定価格買取制度が導入されて、高い値段で電力会社が買い取るようになったからだと報じられています。かなり緯度的には北にある英国は、本来太陽光発電には向いていないところですが、それでも経済性があるような価格で買い取るからでしょう。
昨夜、関西電力の高浜原子力発電所2号機82.6万キロワットが定期検査のために停止しました。関電が持っている原発11基のうち8基が停まることになったのです。いまストレステストを終えて再開の申請をしている2基がいつ再開されるか分からず、おそらく来春3月までに再稼働できないでしょうが、そうすると同社の原発は全部停まることになります。日本全体でいま稼働中のものは10基になっています。これら全てが春までに定期検査に入りますから、日本全体でも大きなベース発電能力が失われます。政府が定期検査を終えたものに再稼働OKを出しても地域が同意するとは言えませんから、原発が全部使えなくなる事態に備える必要があります。
日本で来年に具体化するはずの再生可能エネルギー導入に向けた固定価格買取制度を考える過程で、この英国の状況を勘案するべきでしょう。来年の夏に出てくる電力のピーク需要に対応できるか。できるという意見もありますが、社会の我慢も限界にくるかもしれませんので、場合によっては最近韓国で起きた大規模な停電の可能性も否定できません。来年早くから太陽光発電設備が普及するような政策を具体化して出すことが、少しでもその可能性を少なくするはずです。早く太陽光発電の経済性が出るような買取価格を具体的に示してほしいものです。