効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

福島原発のメルトダウン

昨日友人と話をしていて知ったことですが、一部の原子力専門技術者は、福島第一原子力発電所事故が起こって1週間くらいの内に、原子炉で燃料が溶融するメルトダウンが起きている可能性が高いと思っていたそうです。その人たちの中には、原子力行政に関わる人もいたのですが、この可能性について、プライベートな情報交換の過程では語れたものの、公式の場でそのような可能性に触れることはできなかったのだといいます。
そういえば、米国の友人から、事故が起きた原子炉に海水を投入すべきだと東京電力に申し入れたいというメッセージが早い段階で入ったことを思い出しました。その時にメルトダウンという表現はなかったのですが、彼の言い方では、海水を炉心に入れたら廃炉になるという心配をして炉心を冷やすのが遅れれば大変なことになるというものでした。
今までの経過を振り返ってみると、事故の起きた原子力発電設備から部分的に得られていた情報データだけでも、炉心溶融をかなりの確率で予測できていたのに、公式見解として発表されるのはずいぶん後になってからだということです。このような情報が極めて小出しに発表されたということは、いわゆる原子力村にいる人たちにとって、公式見解に反する発言するのはタブーであったと言うことです。後から悔やんでも仕方のないことですが、危険を早く察知していた日本の原子力関係者にとって、そして、私達一般人にとっても、今後のあり方を考えるよい機会にしてほしいものです。