効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

蓄電池ブーム

どうも猫も杓子も蓄電池をつけるようになっているかのような感じを受ける。電気自動車が普及するまで、家庭やビルに蓄電池がつくようになるとは夢にも思っていなかった。なにしろ高価だし、蓄電池を使う機会などないはずだったからだ。しかし、いつ停電するかもしれないという恐怖が、価格の高さへのこだわりなど見事に吹き飛ばしてしまった。これからの新築住宅には蓄電池のバックアップがなければ売れなくなるのではないか。もちろん太陽光発電は当然のことだ。
こうなると、住宅の電気は直流であるのは望ましいことになる。蓄電池が全体の電力供給の基盤になるからだ。しかし、住宅を直流中心にするには、まだ安全規格やスイッチの安全性などが全くきまっていないので、一般に市販することができない。早く標準規格を作ることはできないのだろうか。これができれば、電気自動車の普及にも大きな貢献をすることができるだろう。電気自動車の蓄電池を自宅の電力源に使うことがやりやすくなるからだ。主婦が使う自動車の走行距離は一日数十キロ。ほとんどが家に停まっている。自動車の電池には一杯電気が詰まっているから、それを自宅で使う方式は開発されているようだが、あくまでも交流に変換して使うものだ。そこで変換ロスが出るのは避けられない。これを消費者は問題にするようになるはず。その時に安全性が認定されていないからだという言い訳ができるだろうか。
ここまで蓄電池が当たり前になると、今度は信頼できなくなった電力会社からの電気ではなく、自前で発電して蓄電池と併用し、まったく自前の電気を使うようにしたいという人や事業者が出てくるだろう。リスク意識が明確になっているので、かなりのコストアップは安心料として払うだろう。社会のエネルギー消費感覚が大きく変わりつつあるように思う。そして新しいビジネスが多く生まれるだろう。楽しみだ。