効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

家の電力消費削減

今日の日経新聞に、以前から関心があった京大の松山隆司教授が中心になって開発した電力消費を計測し分析できるようにするコンセントの紹介記事が出ていた。具体的な説明が下のようにされている。
「扇風機がつきました」――。ワンルームマンションの一室で音声アナウンスが流れる。扇風機の電源プラグを差し込んだコンセントが、電力の消費パターンから扇風機が動いたことを検知した。部屋には松山教授らが試作したコンセントが約30個。それぞれマイコンや通信機能を内蔵し、各家電の電力の使用状況を収集。データを無線でコンピューター(サーバー)に伝えて管理する。トイレの照明が付くと「住人が用を足しているなら、居間には誰もいないはず」と判断。テレビをつないだコンセントに伝え、電源を自動的に落とす。
ここまで監視され管理されるのを人は喜ぶのだろうか。自分は嫌だ。実験だから全部を個別に調べ上げているのだが、無理をせずに節電するのにここまで管理するということが当然という発想でこれからシステム開発が行われるとすれば、よく注意しておかないといけないと感じる。昨秋から大学生が一定期間住み込んで実証試験をしたら、どの家電がどれだけの電力を使っているのかを「見える化」するだけで、消費を23%削減できたそうだ。見える化で削減できたのか、上に述べたような連動的な制御も行われたとすれば、この数字を一般化するのは危険だろう。新型コンセントは量産すれば5千円ほどでできるようになるとのことだが、これを標準装備した家には住みたくない。
この記事の最後に、こんな説明もあった。 太陽光発電の直流を交流に変換するときに10%ほどのロスがある。この無駄をなくそうと、シャープが太陽光発電で作った直流の電力でそのまま家電を動かす実験を堺市につくったモデル住宅で始めた。「エアコン、冷蔵庫、照明、テレビの4大家電の多くは実は直流で動いている」(水嶋研究開発本部長)。家電はもともと直流で動くだけに、改良は少しで済んでいるという。見た目も変わらない。直流による電力供給は安全性の問題などがあるが、送電方法の基準や規格づくりはこれから。うまく使いこなすにも賢さがいる。
ここで言われている直流利用の基準や規格を早く策定してほしい。そうしないと直流で直接駆動できる家電製品の開発自体が進まないからだ。ハウスメーカーももっと直流ハウスに関心を高めてほしいと思っている。