効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

スマートグリッドの定着へ

今朝の日経新聞が、三井不動産日立製作所などの18社は、千葉県柏市ニュータウン柏の葉キャンパスシティ」で、電力などエネルギーを一元管理するシステムを構築する、と報じている。同地域での駅前開発のメドが立つ2014年に稼働をめざすというから意外に早い展開だ。管理する広さは国内最大となる見込みで、将来的にはエネルギーの効率利用につながるスマートグリッド(次世代送電網)を構築する考えだという。柏の葉キャンパスシティは三井不動産が07年から一部分譲を始めているニュータウン。敷地面積は273ヘクタールで、このうち12万7000平方メートルのエネルギーを一元管理する。電力の使用上限を超過した場合に消費を自動的に抑えたり、太陽光で発電した電力を施設間で融通するシステム導入も検討する。
すでに分譲されているということは、住宅やビルが既にあるということだ。しかし、この不況の中であまり多くは販売されていないのだと思う。そうでないと、このような建物を新しいエネルギー供給システムに組み込むのは簡単な話ではないだろうからだ。エネルギー効率が高いニュータウンというイメージ価値が高くなったのに着目したのだと思う。以前からこのようなシステムを構築することを構想していたのではあろうが、今後電力危機の可能性が高くなったのを見て、実証試験ではなく商品として販売するというのが面白い。また、国の補助金をあてにしてはいないだろう。これからエネルギー効率を競う地域間競争が生まれる前兆かもしれない。エネルギーの一元管理は六本木の森ビルも行っている。ここは電力も熱も全部自前でまかなっている。しかし、このニュータウンでは電力供給を外部にも依存するのだろう。分散型電源も地域に組み込んで発電し、安ければ電力会社以外の発電供給事業者からも電力を受け入れるのではないかと推察する。