効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

発送電分離

日本が直面するピーク電力供給能力不足への対応策として、発送電分離を説く人がいる。それも東京電力だけに対して行うような論が多い。原発のストレステスト実施という方針が具体的な動きに入ると、日本の原発で稼動できる数が激減するはず。しかもその状況が少なくともここ2年ほどは続きそうだ。そんなときに時間もかかる発送電分離などを議論している余裕はないはず。いまやるべきことは、多少泥縄でも良いから、ピーク電力需要を引き下げる効果のある方策を手当たり次第に行うことだ。関電は一律15%削減などという要望を出したが、これは自己満足に過ぎない。商工業用でもこれまで効果的な電力削減策を実行してきたところも、放漫に何もしてこなかったところを同じに扱うという、いわば暴力をふるっている。家庭用でも同じ。
すでにいろいろな制御計器メーカーが売り出し始めた電力消費が見えるようにするモニターシステムがある。この設置を促進するようなことでもやったらどうか。スマートメーターの設置を急ぐのがもっとも望ましいことだが、日本としての基本仕様が定まっていないから動けないだろう。だとすれば、モニター設置した需要家の電気料金を割り引くくらいの促進策を打ち出したらどうか。日本の消費者は極めて協力的だから、自分の消費量が分かればいろいろ工夫してくれるはず。そうすれば原発一基分くらいの発電量を削減できると思う。
東電、関電、中部電の電気予報を眺めてみた。東電は新たに5分単位の需要変動が表示されるようになっている。ほぼリアルタイム。どうして関電はこれを真似しないのだろうか。関電には真剣さが足りないように思える。関電はもっとも原発比率が高いのだから、現状は極めて厳しい状況に追い込まれつつあるのに、具体的にどう対処しようとしているのかがよく見えない。困ったものだ。