効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

モーターの効率化

新聞を読んでいたら、電気モーターが日本の総電力の50%を消費しているという記述にぶつかった。モーターの電力消費が大きいとは理解していたが、この数字を見て最初何かの間違いではと思ったくらいだ。この数字の根拠は出ていなかったから、あるいは計算の仕方で大きくでたのかもしれない。
しかし、モーターは大きいものから小さなものまで、そして、46時中動いているものから稀にしか動かないものまで多様だ。工場や大きなビルなどで動くモーターの稼働時間は長いものが多いと思う。モーターはモーターだけでは意味がない。何かを動かすためにある機器であって、エネルギー効率はそれが接続される、たとえばポンプとか歯車とか送風機とかの効率とあわせて考えなければならない。ただ電力消費という側面では、モーター自体の効率が少しでも上がれば、稼動時間が長いものでは、目に見えるほどの電気代の削減ができる。しかし、モーター個々に電力消費の計測器がついていないので、その効率を気にする人は極めて少ないだろう。最初効率の悪いモーターを取り付けた機械があっても、機械が目的とする機能を完全に果たしている限り、モーターはあくまでも脇役でしかない。
いま節電をしなければということになっても、モーターの効率を調べてみようとする経営者や工場管理者はいないだろうし、商品開発をする人もその部品であるモーターは必要な精度で動いてくれることを優先するから、効率まで目が届かないだろう。しかし、電力消費を抑えるということを基準にして部品を見直すことになれば、一番に上がるのがモーターだろう。一度いま市場に出ているモーターがどの程度の効率を出しているのかについて情報がほしい。高価なモーターと安物のモーターを効率という尺度で比較すると、高価なものの効率が高いとは言えないという報告をみたことがある。視点を変えてみれば意外に大きな節電領域があることに気づかせられた。