効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

IPアドレス

インターネットを誰でも使うようになっている。だが、それを可能にしているのは、それぞれに世界で唯一の認識番号が与えられているからだということを認識している人は多くはないだろう。それがIPアドレスだ。自分のメールアドレスは他人と重なっていなければ良いのだが、その背後には、自分で考えたアドレスに数字の組み合わせ与える一種のNPO組織が米国に有り、それを中心にして各国に国内のアドレスを管理する組織がある。インターネットの黎明期にこの方式が考案されたのだが、その段階で準備された数字の組み合わせの桁数は、当時としては十分余裕を持った数で、それからの発展を想定しても余裕があると考えられていた。ところが、インターネットの世界がその頃に想定されてはいない分野にまで広がって、携帯電話のようなものだけでなく、家電製品や工業分野の測定端末まで固有の番号を振られるようになって、ついに今年でその番号を使い尽くしてしまうという事態になってしまった。
この状態になるということは数年前から予測されていて、新しく桁数の多いIPアドレスを導入すべく準備が進められていた。しかし、既存のシステムは古いIPアドレスを全体にしているため、慎重に切り替えしないとインターネットの世界が大混乱に陥る可能性がある。これまでのものはIPv4、完全に新しくなるものはIPv6という。この移行が順調に進むように準備が整っているかどうかをチェックするために、6月8日、本格的なIPv6運用テスト「World IPv6 Day」が全世界的に実施された。その段階では特に目立ったトラブルは起きなかったようだ。
これからスマートメーターの設置が進むエネルギー業界では、このアドレスを使う量が飛躍的に高まることは確実。トラブルなしに移行できそうなことは慶賀すべきことだ。しかし、人智には及ばないことがあり得る。突然世界のインターネットが作動しなくなるというような事態も想定しておくべきかもしれない。通信も電力供給も。