効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

住宅改修に新ポイント制

5月14日の日記で、住宅エコポイントが7月で打ち切りになるのは愚策だと批判した。応募が予想以上に多く、予算がなくなったためということだったが、国交省はこれを違った姿で継続させようとしている。しかし、その趣旨に自分は同意できない。
もともと住宅エコポイントは、エネルギー消費効率が上がるような住宅改修にポイントをつけようとしたもの。4月末までに新築で約30万戸、リフォーム(省エネ改修などに対象を限定)で約36万戸にポイントが発行されたという。これを継続するような追加予算を組むのではなく、対象を消費効率向上のための改修に限定せず、住宅市場の活性化と消費喚起策に使い、年160万戸程度の利用を見込んでいる。住宅改修の工事費に応じて消費者がポイントをもらえる新制度で、壁紙の交換やシステムキッチンの導入など一般的な改修工事でも、費用の5%前後のポイントをつけ、1ポイント当たり1円分の商品券などと交換できる制度にするとのこと。断熱材を入れたり太陽光発電を導入したりするものや、バリアフリー化、耐震改修の場合にはポイント加算をするらしい。
だが、いま急がれるのは今年、来年のピーク電力時間帯に電力消費を抑制することだ。それに特化した住宅エコポイントを推進する方が、市場の活性化よりも重要だ。市場活性化も必要だというのなら、別立てにしてしなければ、単なるリフォームの補助策になってしまう。日本が直面している電力不足解決に少しでも貢献できるという認識を持ってもらえる施策に徹しないといけない。焦点をぼやかすような施策は愚策だ。