効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電力消費の見える化ビジネス

電力消費の見える化ビジネスがいよいよ本格化してきた。広島市にある環境コンサルティング会社が、スーパーなどの店舗で使用する電力を、携帯端末で即時に把握できるシステムを開発したと報じられている。これまで、センサーで測定した電力消費量をほぼリアルタイムで無線送信し、その情報をモニターなどに出す、あるいはPCで見えるようにするものは使用されるケースが増えていた。しかし、携帯の利用はまだ一般化してはいないように思う。日本全体で電力需要、それも夏や冬のピーク時のものをできるだけ削減しようとする動きが活発化している。いまでは誰でもポケットに入れている携帯電話を端末として見ることが出来れば、電力消費の管理は非常にやりやすくなるだろう。今回開発されたものでは、iPhoneiPadで表示するらしい。あらかじめ設定した目標電力を上回れば、警告音を発して注意を促すというから、忙しいスーパーの店長などには使い勝手が良くなるだろう。
データは5秒ごとに更新し、使用電力量を基に、電力料金やCO2排出量の試算値を表示してくれるという。この計算は、支払料金との誤差は避けられないが、大体の支払額が分かるので、経営指標としても利用できる。いま電力会社は、需要家番号を入れれば当月、前月、同月前年の使用量や料金を知らせてくれるホームページを持っているが、これをこのシステムのようにリアルタイムにしようとしたら、どうしてもスマートメーターを設置しなくてはならない。本来はこれの普及が求められるのだが、まだ各電力会社が独自の仕様を決めているので日本全体に設置できるまでには時間がかかる。
設置費用は電力計測機器や無線LAN装置の購入代金が40万円(工事費除く)で、携帯端末に組み込むソフトの使用料金が年間1万円。これをどの程度妥当と受け止めるかが課題だろうが、案外売れるのではないかという感じがする。希望があればガスのエネルギー使用量についても、メーターに同様の機器を取り付けて把握できるようにするということだ。だが、ガスメーターには通信機能がつくようになってはいるが、まだアナログ流量計なので、それをデジタル化するのは簡単ではないはず。どのように改修するのだろうか。