効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

高度放射能汚染水の処理

レベル7と原発事故として最悪のラベルが貼られることになった東京電力福島原発Iの事故。早く炉心を冷却して冷温停止状態にもっていかなくてはならないが、冷却システムがどこまで健全状態にあるかがまったく分からないのだから、その確認のためにも地下に溜まっている高度放射能を帯びた水を除去しなくてはならない。しかし、その除去がうまくいった後でも、その水をそのまま捨てることはできず、水を濃縮して放射性物質を取り出すという作業が避けられない。その処理をどこでやれるだろうか。これだけ大量の水だから遠隔地に運ぶことはできないだろう。ということは、原発施設内に第一次の濃縮設備を作らざるを得ない。少なくとも1〜4号炉は廃炉になるということだから、これから順調に冷温状態に持って行けたとしても廃炉にするのに何年もかかる。それに加えて汚染水の処理を行わなければならないとすれば、その作業に従事する専門作業員が手配できるのだろうか。その水から放射能を除去する作業が終了した後には、その設備は高いレベルの放射能が残留するから、その廃棄処分も考えなければならない。廃炉と同じくらいの難しい仕事となるだろう。ここでまた水漏れなどがあれば、その土地へは人が近づけなくなるので、全く別の更地にこの処理設備を作ることはしない方がよい。福島原発の区画をもう一つの六ヶ所村にせざるを得ないのかもしれない。日本でこのように大量の放射能汚染水の処理をした経験はないはずだから、その工程には海外企業の技術を使わなくては無理かもしれない。日本の水処理技術は優れているが、放射能対応はたぶん不得手だろう。