効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

東京電力とスマートメーター

東京電力計画停電に続いて、法律に基づく使用量制限を行うと報じられている。以前にはオイルショックの時に発動されたものだという。しかし、この時には発電能力自体が減ったのではなく、燃料が足らなくなる怖れがあったからだろうから、今回の緊急事態とは性格が異なるように思える。今回は発電能力を超えて需要が発生すると、大停電になる可能性が否定できないからだ。前回であれば、警告を発する時間的余裕があったが、今回は悠長なことはできない。大口の工場などだけでなく、一般家庭にも厳しく消費抑制を守ってもらうために、枠を全部に割り当てなければならないが、現在の供給システムでそれを行うのはまず無理だろう。どうするか。
東電管内でも始まっているスマートメーターの設置を前倒しで行い、そこへ需要管理プログラムを入れて、需要が供給能力を超えそうになったら信号を発して、少なくとも消費者に警告を発するなどのことをしなくてはならない。さらには、空調機を自動的に停めることができるような制御システムを早急に開発して、リモートコントローラーなどの設定温度を無理矢理変えたり、シャットダウンしたりできるようにする。欧米とは違って日本の電力事業は、スマートメーターを単なる自動検針にしか利用しないという姿勢で、政府もこれを認めた経緯がある。スマートメーターは商品として開発済みだから、いかに早く取り付けるかが課題となる。制御プログラムもそのつもりになればすぐに開発できるはず。ただ標準化をするというステップを踏まずに導入すると後に問題が残る可能性もあるが、いまの緊急事態を前にするとそんなことは言っていられないだろう。欧米でいま急展開しつつあるスマートグリッドの基本となるスマートメーターの早期導入を、政府が強制しても良いと思う。