効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日本のヒートポンプ技術

日本の電気ヒートポンプ技術は世界のトップを走っていることは確実だろう。空調機エコキュートという商品名の給湯器がその代表。日本は比較的温暖な地域が多いから、外気のエネルギーを使って暖房するときにも気温が大きく下がることはないから性能を発揮しやすい。しかし、例外が北海道。零下20度近くに下がるところもある。最近、このような過酷な条件でも暖房・給湯ができるようになっている。そして、この技術は、欧米の空調・給湯需要に応えるものとしてこれから大きな市場がある。ただ、欧米の場合、家全体を冷暖房することが普通なので、それに応じた機能にしなければならないが、冬には凍り付くような低温が普通の欧米北部でも日本のヒートポンプ技術をもってすれば大きな問題はない。欧米の暖房や給湯には、まだ電気ヒーターを直接使っている所が多いから、それをヒートポンプに切り替えることによって化石燃料の消費を大きく引き下げることができる。ところが、これまでになかった商品だから、消費者がヒートポンプの利点をなかなか理解しないし、それよりも建築業者が新しい技術のものを採用するのに躊躇するのだそうだ。
米国で電気事業関係の人と話をしているときに、日本の優れたヒートポンプ技術をもっと推進したいのだが、その効率の良さを理解して貰うのがなかなかできないとこぼしていた。米国の電気事業者は、電気の使用をできるだけ効率的にするよう消費者を教育する義務づけがされているのが普通だ。日本の電機メーカーも頑張っているのだとは思うが、他の国のヒートポンプ技術が追いつかない間に早く市場を開拓してほしいものだ。