効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

ハイブリッド・クレーン

三井造船リチウムイオン電池搭載型コンテナクレーンを商船三井系の港湾管理会社から4基受注したそうだ。受注額は全部で6億円。来年4〜5月頃に東京と神戸の港にそれぞれ2基を導入する。これから強化される港湾のCO2排出規制の強化に対応しようとするものだ。作業時のCO2排出量を6割減らせるというからその効果は大きいだろう。
コンテナーはまず釣り上げてから横に移動させて積んだり下ろしたりする。持ち上げた荷物を下ろすときにその重さを利用して発電機のモーターを回転させて発電し、大型蓄電池に貯める。荷物を横に移動するために走行する時にはモーターを補助動力源として活用し、ディーゼルエンジンの使用を抑えてCO2排出量を減らす。大がかりな給電設備を必要としないので、空きスペースの少ない港湾でも利用できるらしい。
この方式は、物体の慣性力を利用するものだから、応用範囲は広いだろう。クレーンを回転させて止めるとき、最初に回すときにはエンジンの力で動かすが、所定の所に止めるのにはブレーキをかけなくてはならない。そのブレーキの代わりに発電機をかませて発電すれば、電車の回生ブレーキと同じ理屈でエネルギー変換ができる。電気自動車もバイブリッド自動車もブレーキをかけるときに発電するのと同じことだ。これから蓄電池の性能が良くなれば、このような利用の仕方がどんどん広がっていくだろう。