効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

九州工大で講演

昨日昼過ぎに家を出て博多に向かう。この間広島へ行ったときと同じひかりRail Star。博多で一泊したが、夕刻、スマートエナジー研究所のNさん、dSpace社のA社長、福岡スマートハウスコンソーシアムの事務局を担当するNの各氏と食事を共にする。10時半頃まで世界のスマートグリッドの進展状況や技術課題について密度の濃い意見交換をすることができた。
今朝はタクシーで40分ほどのところにある九州工大へ。組込システム技術を巡る集中講義の最終日に、スマートエナジーのNさん、dSpaceのAさんと共に情報技術などを専攻する学生にスマートグリッドを講義することになっていた。自分以外は全部情報技術の専門家。だから、一般論を話す自分を最初に据えて貰ったのはありがたかった。100人を超える学生だったが、余計なことも話しすぎて90分の持ち時間を5分ほどオーバーして、質問を受ける時間がなくなったのは申し訳なかった。パワーポイントの画面から直接3つほどのウエブにリンクさせたのが意外に時間をとってしまったのもその一因。工学部の学生に法学部出身の自分が話すのはくすぐったかったが、世界各国がスマートグリッドに取り組む内容が、それぞれの国の電力供給構造の違いによって異なることを知って貰うという点では、工学知識は必要ないから良かったかもしれない。
NさんとAさんは、いま福岡スマートハウスコンソーシアムを立ち上げて、福岡市の協力を得ながらスマートハウスの実証試験を開始する。面白いのはこの実証試験に国の補助金を貰っていないということだ。ユニークで面白いスマートハウスの概念を関連企業に説明して参加を呼びかけたら、みんな手弁当で参加してくれているそうだ。国の補助金が出ていないためにプロジェクト推進の自由度が極めて高く、かえって永続性がありそうだと聞いた。各企業は自分の得意とするものを持ち込んで現物給付となるので、全体コストも安いし、アイデアもどんどん膨らんでいるという。国の関与があるとその縛りで身動きがとれなくなる例が多いが、この自由参加実証試験プロジェクトは純民間のものとして大きな成果を残すのではないかと感じた。
博多からの帰りも昨日と同じRail Star。ゆっくりビールを飲みながら弁当を食べたが、なかなか得られない勉強の機会を得た一日だったなという思いもあって美味かった。疲れたことは疲れたが。家に帰着12時ちょっと前。