効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

サプリメント

友人から新書版の本が送られてきた。著者であるその友人は消費生活アドバイザーの資格をもつ。この資格ができたときの一期生だから、少し古びた才媛。どのように書くか悩んだと聞いていたが、中身を少し読んでみるとなるほどこの対象とされたメーカーにとって頭の痛い本となっている。仕返しがあるやもしれない。いわゆるサプリメントを含めた健康食品について、そのいい加減さをこてんぱんにやっつけているからだ。ここでいつも対象にしているエネルギーではないが、我々のエネルギーを発揮できる根源である健康を基盤にした薬もどきの健康食品が、その効果についていかに人の心の弱みを突いて売り込んでいるものであるか、事例を具体的に上げて批判している。医薬品ではないので、サプリメントは病気が治るというようなことを挙げて売ることはできないが、逆に食品扱いだから表示関連の法律しか規制するものはない。その位置づけを利用して、サプリメントの宣伝に健康でありたいという願望をうまく利用したものが多いことも指摘している。
題名は『こんな「健康食品」はいらない!』(だいわ文庫)。それが取り上げていてよく目にするものを例示すると、セサミンEプラス、イソフラボンEPADHA、ブルーベリー、卵油、クロレラ、コンドロイチンなど、よくこれだけ丹念に取材したものだと感心する。自分でも感じるのは、普段の食事には何か足りない必須部分があるのではないかという漠然とした不安を常に抱く人が多いのだろうということだ。また高齢になれば若い頃ほど身体の中で作られるホルモンのようなものが減ってきて、補なわなければ老化が激しくなるのではという怖れも潜在的に持っている。サプリメントを摂取してもすぐに効果として現れるものではないから、一回試しにと摂取すると一定期間は使用する。そして気分が多少良くなったと感じると、そのサプリメントのお陰ではないかと思わせるような説明が商品説明には記載されている。本当に効果があるものもあるかもしれないが、この本によれば殆ど臨床データに裏付けられたものはないという。自分の周辺にも健康食品常用者は多い。この本にどんな反応を示すか、試してやろう。