効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

振動発電地

以前にも振動で発電する理屈について書いたことがあり、いずれ様々な商品が出てくるだろうと予測していた。果たしてというべきか、ブラザー工業が振動発電地を商品化した。単三、単四の乾電池と同じ形のマイクロ発電機だ。これをテレビ用リモコンなどに取り付けて振ると,その振動エネルギーを使って発電し,リモコンを操作できる。振動発電池を使うことで「半永久的に電池交換が不要になり,廃棄物の削減にも貢献できる」と同社は述べている。常時電力を必要とせず,消費電力が100mW(ミリワット)程度のものであれば利用可能という。例えば,リモコンの消費電力は40〜100mW。電磁誘導式の発電機と,電気2重層キャパシタを内蔵し、リモコンなどを手で降ると発電した電気がキャパシターに貯められる。単3形の場合,発電機の平均出力は10〜180mW。これは振動の周波数が4〜8Hzにおける値。搭載する電気2重層キャパシタの静電容量はいずれも約500mF(ミリファラド)。
一秒間に4回から8回リモコンなどを振るのだから少しせわしないかもしれない。多少ゆっくり振っても長く振れば電気は貯まってくれるはず。中の振動子とその近くにある磁石との相関で出力電圧は決まるはずだから、別に力を入れるのではなく、軽く振るだけで良いはず。熟練がいるかもしれないが、それも楽しいではないか。しばらく振り回してやると電気が貯まって、チャンネル切替が行われると貯まった電気は消費されてしまうだろう。次の切替ボタンを押すために余分に振ってもある程度は有効だろうが、長くやってもキャパシターに貯まる電気に上限があるから無駄になる可能性もある。実用化にはいろいろ細かい工夫がなされたことだろう。これがきっかけになってまた面白いものが生まれることを期待したい。