効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽熱利用

日本ガス体エネルギー普及促進協議会が中心となって組織したソーラーエネルギー利用推進フォーラムが2030年までに770万個の戸建て住宅に太陽熱利用システムを導入する目標を掲げている。現在の年間出荷台数約7万台を早期に30万台、20年に40万台とし、30年には770万台のストックを目指すとしている。この目標を達成するには、何らかの促進策が必要だが、協議会では10年間で投資が回収できる制度システムの設計が必要だとしているが、日本の混迷する政治状況の中で、このような促進策が政府ベースで生み出されるだろうか。これは中央政府よりも東京都の先例で見られるように地方自治体が行う方が地域の状況にあった制度施策が可能だと思う。
ドイツで、2009年1月から、新設ビルは全て、暖房と給湯用エネルギーの少なくとも15%を再生可能エネルギーから得るか、大きくエネルギー効率を上げなければならない。太陽熱はこのような制度があれば、太陽光発電コージェネよりも設置コストは小さいから、大きく伸びる余地はあるはず。メーカーや熱供給事業者だけで販促を行うのに比べて促進効果が大きいのは確実だろう。太陽熱給湯器は太陽エネルギーの半分を使う。太陽電池がよくても20%であるのに比べて化石燃料の消費削減効果は大きい。
最近太陽熱給湯器と高効率瞬間湯沸器を組み合わせたものが商品化されている。これには公的補助が出るから、建物の設置基準に組み込めるように建築基準と組み合わせれば、補助金の効果も良く出るはず。いままで日本では太陽熱の利用に冷淡だった。建物の形にうまく沿ったデザインの太陽熱吸収装置も開発する必要がある。大型マンションで太陽熱給湯器を全部の家が利用できるようにしたものが出始めている。環境指向の表現が太陽光発電だけではなく、太陽熱給湯もアピールできるようになってほしいものだ。