効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の小型風力発電

米国は経済状態が必ずしも順調に回復しているとは言えないのに、100キロワット以下の規模をもつ小型風力発電機がよく売れているらしい。昨年は1万基弱売れ、その95%は米国産だという。オバマ政権のグリーンニューディール政策で、購入価格の30%が税控除の対象になるし、それに応じて州レベルでも補助策があるのに加えて、市民の地球環境改善に向けた意識の高まりが販売を支えている。米国のメーカーの数も増加していて、グリーンニューディール政策の目的でもある雇用創出にも貢献している。
昨年の容量増加は20.3MWで前年比15%増。総設置量は10万キロワットを超えた。その半分がこの3年間で増えたものだそうだ。この経済効果を連邦政府も州政府も注目しているが、それに加えて投資家の注目も集めている。メーカーに対する投資が急増していると報じられている。10年前には小型風力発電機メーカーは50社にも達していなかった。それが、26カ国に250以上のメーカーが育っていて、生産量の95%を米国のメーカーが占めているのだからシェアーは大きい。小型風力の導入は太陽光発電に比較すると10年遅れていると見られているが、これからキャッチアップするかどうかはどれだけコストダウンに成功するかにかかるだろう。
一方日本の状況を見るとお寒いものだ。太陽光発電からの電力が高く買い取られるようになってから、それまで通常の電気料金と同じで買い取って貰えたのが大幅に引き下げられたと聞いている。いま全ての再生可能エネルギーを対象に固定価格買取制度を導入しようと検討されているが、米国や欧州の動きから見ると周回遅れと言えるだろう。