効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

冷蔵ショーケース

今日は東京へ出張。国土交通省の関連する委員会の報告についてコメントを依頼されたからだ。近鉄で京都まで行き新幹線に乗り換える。ほぼ毎回、ここでお弁当を準備するが、これもメニューが決まっていて同じお店で買うことにしている。担当のおばさんも馴染みになっていて、黙っていても定番のものを出してくれて、お気を付けていってらっしゃいと言ってくれる。
梅雨の最中の魅し暑さに取り巻かれていた。暑いですねといったが、おばさんが、ここはじっとしていても暑いんですよ、という。そして、冷蔵ケースに取り巻かれていて逃げ場がないので、と付け加えた。なるほどそうだ。ロの字型にショーケースに囲まれている。ショーケースは冷蔵庫と同じだから、電気で冷やしているのだが、その排熱はおそらく全てショーケースの足下から吹き出しているはず。一つや二つだけなら拡散するが、閉じた空間で逃げ道は上にしかない。おばさんは冷蔵ケースの排熱の通り道に立ちながら仕事をしているのだから暑いはずだ。
この店をデザインした人はお客さんに便利なように、かつスペースを最小にするように設計したのだが、そこで働く人のことまで考えていなかったのだろう。冬は足下に熱があって良いのかもしれないが、夏の暑さの方はおばさんとしては手の打ちようがないだろう。この熱をただ逃がすだけではなくて、とりまとめて何かに利用できれば、無駄ではなく有効なエネルギーの使い方になる。お茶を温めるための加熱補助にはならないかしら。
スーパーマーケットでは、冷凍食品も置いてあるために店舗内の温度は低くなっている。夏に薄着で行くと風邪をひく可能性もある。冷凍冷蔵庫の排熱をひとまとめに回収して、お客さんの足下に流すようにして快適さを上げたお店があると聞いたことがある。排熱であったものが極めて有効なエネルギー利用に変わったわけだ。このようなデザインは最初から設計に入れておけば大きな投資にはならずに効用を高めるものとなる。同じような廃熱利用はあちことで可能だろうと思う。