効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

太陽光発電市場

今日の夕刊に、三洋電機は9日、「欧州における太陽電池などエネルギー関連事業の売上高を、2016年3月期をめどに8億ユーロ(約880億円)まで増やす事業計画を発表した。10年3月期実績の3倍に相当する。太陽電池で発生させたエネルギーを効率的に使うシステムを開発。太陽電池単体のビジネスからシステム供給に軸足を移し、独Qセルズなど欧米大手に対抗する」と報じられている。欧州の太陽電池市場は09年に経済危機の影響で低迷したが、10年は前年比4割程度伸びる見通し。ただ、欧米大手や中国企業との価格競争が激しく、収益確保が課題となっているとも書いてある。
世界で2009年に設置された太陽光発電の規模は、経済危機で拡大が止まるのではないかとされた予想に反して、08年と同じくらいのテンポで伸びている。ある機関の情報によれば、太陽光発電(PV)分野の市場は、2009年に720万キロワットが新設され、世界の設置規模は2,200万キロワットになった。2010年についての予測では、総設置規模の伸びは少なくとも40%、年間設置数の伸びは前年の15%以上と考えられている。そして、その伸びは主として欧州に見られるそうだ。ドイツがトップでイタリアが2番目になる。ドイツがこれまでと変わらず2010年も最大の市場になるという。ドイツは固定価格買取制度の買い取り価格が大きく引き下げられ、もう一度引き下げられることになっているが、それはPVの設置価格が下がったからそれに対応しているからに過ぎないのだろう。2009年にはドイツに380万キロワットが設置され、08年の200万キロワットのほぼ倍になっている。しかし、この市場拡大がドイツのPV産業を潤わせる訳ではない。中国などから安いパネルが入ってきて、Qセルズは苦境に立っている。
イタリアが伸びるそうだ。09には73万キロワットを設置。08年の2倍以上。政府が助成策を強化するのでドイツに次いで2010年も活況を呈するとされている。日本では固定価格買取制度ができて09年度には前年度に比べて約2.5倍になったとはいえ、62万3千キロワットになっただけ。
ともかく三洋電機には頑張ってほしいものだ。