効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

メキシコ湾の原油漏洩

メキシコ湾の原油掘削井戸からの原油漏洩を止めるのにBPは失敗した。成功の確率は70%と言っていたのだが、1500メートルという深さが成功を阻んだようだ。報道によるとこの流出が8月まで続く可能性があるという。すでにこれまで1989年にアラスカ沖で起きたタンカー座礁などで流出した量をはるかに超える原油が海に流れ出したことになる。アラスカの場合、海の汚染は同じだといえるが、その他の影響は今回の方が遙かに大きい。アラスカの場合その周辺にある都市や産業の規模が小さかったからだ。漂う原油が発火する可能性はないのだろうか。
BPは深海ロボットを使ってパイプに原油を吸い出す設備を装着する方針で作業を始めたという。しかし、この深度でロボットを操作した経験はないというから、また失敗する可能性もある。逆に流出口を大きくしてしまう可能性すらある。いずれは何とかして閉鎖すると期待したいが、それまでの時間の長さが予測できない。いかに巨大企業であるとはいえ、BPがこれから確実に起こる損害賠償訴訟に対応して、その賠償額に耐えられなくなる可能性もある。そうすると訴訟の矛先は、ここの鉱区に掘削認可を与えた米国政府、オバマ政権に向かうことは確実だ。オバマ政権がどう対応するか。そして世界の原油市場、天然ガス市場、そして原子力発電市場、再生可能エネルギー市場がどのように動くだろうか。再生可能エネルギーへの注目度がさらに大きくなることは確実だと思う。オバマグリーンニューディール政策が動いているのをさらに追加する施策がとられるかもしれない。目が離せなくなってきた。