効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

電気自動車の普及と電力事業

海外から入ってきたニュースを見ていたら、ハイブリッドプラグイン自動車を含めた電気自動車の普及が進むと、電力事業者にとっていろいろ頭の痛いことが起きると書いてあった。ここ2〜3年は普及したとしてもその台数はしれたものだろうが、もしオバマ政権が目標として掲げる2015年に100万台が達成されるとすれば、配電系統に大きな影響を与えることになるというのだ。以前にも、夜一斉に充電すると配電設備に大きな負荷がかかることになるため、設備増強をする必要もあるし、一斉に充電しないような制御もしなくてはならないと書いたことがある。今日読んだ記事ではこんなことを言っている。電力設備は、夜には需要が落ちることを前提に設計されている。だから、昼間フル稼働して変圧器などの温度が上がっても、夜間には負荷が落ちるために温度が下がり、いわは休憩をすることによって設備が劣化するのを防いでいるというのだ。休憩がとれなくなるために、設備の劣化が激しくなるということだ。夜間の電力需要が増えるのは、急に需要が増えないようにさえすれば全体としては良いことだと自分も思っていた。しかし、いろいろな条件があるようだ。いまGEと日産自動車が、どれほどの密度で電気自動車が地域に普及すると影響が出るかを研究しているという。もう一つ、この影響はさりながら、できるだけ自然エネルギーを使って充電できるようにするにはどのような制御をすれば良いかということも大きな研究課題だという。自宅の屋根の太陽電池からということなら比較的簡単化もしれないが、遠隔地の風力発電の電力を使うようにする手法を研究しているとのことだ。
電気自動車のユーザーにとっては、自動車を購入してから自宅の電気配線が十分な電気容量を持っていないために、配線をやり直さざるを得なくなって、かなりの投資をしなくてはならない事態も頻発するだろうとこの記事には書いてある。充電には200ボルト配線がなければならないが、駐車スペースに200ボルト配線がある家はそれほど多くないはずだ。その配線を新たにするとすれば、結構お金がかかるだろうとは思う。それは地域に雇用を生むことにはなるが、電気自動車普及の障害になるかもしれない。まだ表面に出ていない問題がいろいろあるのではないかと思う。