効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

昨日のスマートグリッド、スマートメーターにコメント

Unaさんから昨日書いたことにお叱りのコメントを貰った。少なからず過激な表現をしたこともあるだろう。
まず、蓄電池が嫌いなはず、ということだが、蓄電池が嫌いな訳ではない。蓄電池は魅力的なデバイスだ。ただ、日本の電力会社が再生可能エネルギーの導入についてすぐに蓄電池が必要だという姿勢が嫌い、ということだ。膨大な風力発電太陽光発電を導入する欧米が、これまで蓄電池の必要性を緊急の課題として上げてはいなかった。やっと最近になってNaS電池のテストを始めているようだが、他の蓄電方法も研究しているし、系統の運用でできるだけ対応しようとしていると自分では理解している。
EVや電気ヒートポンプ給湯器をデマンドレスポンスだというのは変。深夜電力の消費押し上げが主目的。結果として昼の需要は落ちるかもしれないが、それはレスポンスではないと考える。昼にレスポンスをして貰わないといけない必然性が供給力に余裕がある日本の電力事業にはないはず。
メーターの資産が増えれば「自動的に」事業報酬が増える時代は既に過去のものだと思う。電力もガスも、企業努力が求められる時代に入っている。スマートメーターが消費者のためになるか、あるいは投資収益効果があるか、どれだけエネルギー消費の削減につながるかは、すでに米国で問われているのは仰るとおり。英国でもプライバシーの観点で反対論が出ている。参考として紹介していただいた論、前に読んだことがある。よくまとまっているが、スマートグリッドの重要な要素だと自分が考えている再生可能エネルギーの導入促進という側面の記述が弱いのが残念。
日本の実証テストは、日本企業に実施面でのシステム技術が育たないことに危機感を持った経産省のイニシアティブで行われたものだと聞く。このままだと、日本企業が海外にシステムを売り込むことができなくなる可能性があるからだ。毎日入ってくる海外情報を読んでいると、アジアのスマートグリッドスマートメーター市場は欧米の企業に支配されるのではという感じがして心配だ。日本の電力会社がジェスチャーだと言ったのは少し言い過ぎだが、もっと本気で取り組んで国内に開発拠点と市場を作ってほしいという気持ちの表現。