効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中部電力グループと出光がコンビナートでLNG冷水活用

今日の電気新聞のネット記事が、「 中部電力グループの知多エル・エヌ・ジー(愛知県知多市、水野裕彦社長)と出光興産は2日、「コンビナートLNG(液化天然ガス)冷水活用連携事業」を実施すると発表した。LNGの受け入れ・送ガスを担う知多エル・エヌ・ジーと石油精製業の出光興産が連携し、製油所全体の生産効率化を図る。」と報じている。
LNGはマイナス163度でメタンを液化させたものだ。これを熱交換機に通して外に水を大量に掛けて暖めてやると元のガスに戻る。今回のプラントも同じことだろう。沿岸部にあるから海水を利用しているはず。LNGに熱を与えて冷たくなった海水は通常そのままもとの海に戻してやるのだが、その隣の石油精製プラントに送って、工程の中にある冷却時にこの海水を使うのだろう。海水だから腐食に対する対策も講じなくてはならないから、既存の冷却水回路にそのまま投入することはできないはず。再度熱交換させるのかもしれない。ともあれ、低温と高温の熱交換が隣り合わせにあることに気づいた人がいたことが良かったのだと思う。このような事例は案外多いのではないだろうか。大きなホテルやビルの冷房装置はかなり高い温度の排気を出す。これを給湯器の給水と熱交換させてやれば、給湯器に必要なエネルギーを削減することができる。もちろん熱交換の設備投資が必要だが、投資効果を計算したこともないケースが多い。これをうまくやるのがいわゆるESCOだが、みんな難しく考えすぎているように思う。誰かが気づいて計算だけやる分にはほとんどコストはかからない。その段階でペイするかどうかは簡単に分かる。気づきが大切なのだ。