効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

燃料電池の売れ方

27日に大阪ガスが、今年6月から販売している家庭用燃料電池エネファームが、当初の目標であった1000台の大台を26日に突破したと発表した。かなりの政府補助を得ているとはいえ本当に売れるかなと思っていたので、その実証試験に参加したことのあるものとしては心楽しい。その発表内容に面白いことがあった。この販売実績台数の約40%が太陽光発電との組合せだという。燃料電池太陽電池両方を取り付けた住宅は、新築の場合にはそれだけでも建設費のおおきな部分を占めることになる。昼間は燃料電池でまず住宅の電力消費を賄って、足らずを太陽光発電からの電力で補うとすると、冷房を使わない季節には住宅の昼間の電力消費は意外に少ないので、太陽光発電からの電力は殆どが余剰となり、この11月から始まった余剰電力買取の対象になる。だとすると太陽光発電設備への投資は10年くらいで回収できるかもしれない。ただ燃料電池の作動保証期間は確か10年だから、買い換えしなければならないかもしれないが、その頃には国の補助なしで買えるくらいの値段に下がっているだろう。太陽電池セルの寿命はそれよりも遙かに長いから、発電は継続されるのだが、10年で余剰電力買取制度の適用はなくなるから、売電収入はぐっと下がることになる。どのような収支になるだろうか。
燃料電池太陽光発電装置が同時にあるとき、燃料電池からの電気を先に使い、それが足らないときにだけ太陽光発電からの電気を使うようにするには、それぞれ個別に設置されているものと制御の仕方に違いがあるだろう。どのような区分けをしているのか一度調べてみよう。案外簡単なものなのかもしれないが。このようなシステムが普及するとすれば、ここ数日のコメントで教えられたように太陽光発電からの電力が余ってしまう場合、燃料電池の作動を抑えて余りが少なくなるような制御も必要になるかもしれない。これに蓄電池が一緒に設置されるとすれば、その制御は系統との関係も含めて面白いものになるだろう。