効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

英国とヒートポンプ給湯暖房機

英国からの来客からの勉強が今日も続いた。英国でも住宅やビルのエネルギー利用の効率化を進める必要性が認識されてはいるが、それをどのようにして行うか必ずしもはっきりしていないようだ。日本の場合、フロントランナー方式というある意味でメーカーの競争意識をそそる方式で電気機器の効率化が進められ、さらに今年実施されたエコポイント制度が高効率機器の普及を促進した。エコポイント制度は経済不況で苦況に陥った電気機器メーカーの支援策という意味合いが強いとはいえ、家庭部門での効率化を具体化した効果は大きいだろう。
英国の住宅の暖房は全体としてみれば非常に非効率だ。そのため日本のヒートポンプ給湯暖房機に注目している。だが、日本の機器メーカーが簡単に市場を獲得できるかといえば、そうではないだろう。消費者が信頼する流通経路を獲得しなければならないし、メンテナンスの体制も準備しなければならない。もちろん英国の企業とタイアップすることも可能だが、消費者の基本的な理解を深めなければならないし、経済的なメリットがでるような販促策を英国の電力事業と工夫しなければいくら製品が良くても実販売になかなか結びつく方向には動かないだろう。英国には古い家も多い。その構造を変えなければ新しい製品を設置することも難しそうだ。これは技術が優れているから進出できるというものではなく、社会システムにどのように適合させるかという難題を解決しなければならない。潜在需要は大きいがそれを顕在化するには知恵がいるということだ。