効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

身辺の変化

20年前、生まれてからすぐ捨てられたのを三男が拾ってきた猫のクウが永遠の旅に出た。これだけ長生きするとは思わなかった。同じ頃から居た別の猫が2年ほど前にこの世から去った時には、すぐ後を追うと予想していたのだが、ここまで頑張ってきた。クウは啼き猫で、僕が食卓に座るとすぐに近くへ寄ってきて啼きはじめる。脚が弱ってよろよろ歩きになっても何か寄こせと催促をする。あまりしつこいので「やかましい」とどなることも度々だったが、結局魚系のものをちょっとやるとそれで満足する。結局いつもこの悪循環。啼けばくれるになっていた。
脚が弱くなってからも二階には上がってくる。排泄のけじめが次第につかなくなってきたので、僕の散らかっている部屋へは入れないようにしないと、床に置いた資料の上などとんでもないところにおしっこをしてしまう。階段を上がるのはそれほど難しくはなかったようだが、下りるのには前脚が支える力を失っているからだろう、半分転げ落ちるようにして二階から下りていた。流石にこの一週間ほどはその力もなかったようだ。心細かったのだろう、数日前からワイフがいつもいる部屋から離れなくなった。彼女は小さな寝場所を作ってやった。こちらが食事の時にも催促に出てこなくなり、細い啼き声を出して彼女を呼ぶ。少しなでてやっていると安心したように眠っていた。
クウが部屋から部屋に移動できるように、冬でも扉を少し開けておく習慣になっていた。今朝起床後、雨戸をくってから庭に面したガラス窓をいつもの癖で少し開けてから、その必要はないのだと気づいた。クウがよく日向ぼっこをしていた庭の一隅に二人で穴を掘って納めてやった。前の猫も庭の別のところに眠っている。これで猫がいなくなった。犬は飼っていないから、人間二人だけになってしまった。だからといってまた猫をというわけには行かない。自分たちの方が先にくたばってしまうのは確実だから、かえって酷いことをすることになるからだ。とんでもないときに足下にいて踏みつけてしまい、悲鳴を上げさせたことなどをしばらく思い出すことになるだろう。うるさかった食事時の催促がなくなったのも寂しいものだ。