効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

間もなく直流時代到来

パナソニックがパソコン用に開発したリチウムイオン電池の技術を応用して、1.5キロワット時タイプのリチウムイオン電池モジュールを開発したと報じられている。自分のノートパソコンもパナソニックだが、それを購入した一番の動機は、電池の利用できる時間が他社製品に比べて長かったからだ。7年ほど前に購入したものだが、新幹線の中で電池切れを起こさずに使えるようになったのが実に有難かった。明らかに電池技術が優れていると理解していた。
住宅メーカーや家電メーカーが、直流ハウスの実用化を考えている。パナソニック電工だったか、すでに住宅用に交流と直流を供給できる分電盤を商品化している。家電製品は交流で駆動しているが、最初にするのが交流を直流に変換することだ。その変換ロスが無視できない。日本全体の損失はここで発生する部分も大きいはずだ。これを直接直流で使えれば電気の消費効率は大きく上がる。しかも、もし住宅に先に述べた電池、すなわち、1キロワットの電気機器を1.5時間使える電池があれば、停電しても切り替えれば良いし、太陽電池からの電気をそこに蓄えることもできる。値段にもよるが、家庭用に電圧調整したものを3個ほど持っていれば、太陽電池燃料電池を組み合わせれば電力会社の電気を買わなくてもすむかもしれない。エネルギー効率も上がることは間違いない。最初は値段が高いはずだからなかなか難しいだろうが、自動車用などに大量生産されるようになれば手に入れやすくはなるだろう。
電池モジュールは、体積約7リットル、重さ約8キログラムで、電圧25・2V、電気容量58A時を実現。リチウムイオン電池140個を20並列に接続してモジュールを構成した。こうした構造のため、仮にモジュールを構成するセルの一部にトラブルが生じても、電力供給への影響を最小化することができるとしている。電気が流れなくはならないということ。問題は家庭用にしろ何にしろ、直流供給の標準仕様がまだ定まっていないし、ソケットやプラグの形も規格ができていないことだ。規格が定まれば家電なども直流で直接駆動するものが開発されて直流ハウスが設計されるだろう。いつ頃になるか楽しみだ。