効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

日本のソフトパワー

今日の毎日新聞横浜市副市長の野田由美子さんが興味ある寄稿をしておられる。先週アフリカ20カ国から28人の高校生が横浜市にやってきて、市民の家庭にホームステイしながら小学生や高校生との交流、視察、観光をしたそうだ。初めての日本に最初は不安で一杯だったのが、最終日には「帰りたくない。また来たい」を連発し、印象に残ったことを語ってくれた内容が紹介されている。もっとも多かったのが、「ゴミが落ちていない」「街も家も清潔で整然としている」「電車の中で静かに礼儀正しく座っている」「時間に正確で規律正しい」「シャイだけど親切で温かい」といった感想だという。「こうした点が、日本が短い間に発展を遂げた理由なのかもしれない」との意見もあったそうだ。
国家の力には、軍事力や経済力といったハードパワーだけでなく、文化や価値観などのソフトパワーがあるといったハーバード大学ジョセフ・ナイ教授の論を野田氏は紹介し、電車が時間通りにきちんと発着する国、列を崩さず辛抱強く並ぶ国民、「おかげさまで」「お先にどうぞ」「お疲れさま」といった言葉に象徴されるなにげない心遣い、なども日本のソフトパワーだと述べている。そして、日本が世界に発信しうるソフトパワーにはまだ大きな可能性があると書いているが、日常生活にこのような自律が組み込まれている国の力は長期的に見ると強いのかもしれないと感じさせられた。しかし、これに加えて、ソフトパワーを理解して貰う自己主張の強さ、表現力も必要なのかもしれない。