効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

7月9日の日記に再度コメントいただく

Rcfさんからいただいたコメントは、『以下の資料の64枚目(P.61)をご覧ください。東北地域全体での風力発電の出力変動が掲載されています。一斉にゼロになることもあり,80%くらいになることもあります。』で、この前に、さいとうさんから戴いたコメントとはまたひと味違って、非常に参考になるものだ。資料の掲載されているURLが書かれているが、関心のある方は7月9日の九州電力の風力導入について書いたもののコメント欄で見ていただきたい。ここにそのまま記入するのは控えます。
添付した64枚目の資料コピーには夏と冬の風の状況が大きく違うこともよく示されている。九州電力の記述で一斉にゼロになることはない、と書いたのは、数秒でばたりとなくなることはないということだったが、少し言葉足らずだったのをお詫びする。この図表では日単位の変化が示されているので、東北電力管内で一日無風ということがあるのは当然のことだ。これにいたるまでに、あちこちの風力発電機は回転を止めていき、そして全部止まるだろう。それが、予測さえできていれば、火力発電などで風力発電の出力減を補うことができないほどの変動であることはまずないのではなかろうか。
この図表以外のページには、前から知りたかった米国のテキサス州にある風力発電の状況も説明されている。テキサス州は他の州から独立でありたいという方針もあって、隣接する州との送電系統接続容量が非常に小さいので知られている。そこに最近大量の風力発電が導入されている。以前には天気予想で考えられたほど風が吹かなかったために、予備に稼働させる火力発電の準備が不十分で、あやうく大規模停電が起きそうになったと聞いている。確かに系統運用する電力事業者は苦労するというのは分かるのだが、再生可能エネルギーを導入することが至上命令であるとすれば、資金も投じて対応に苦労しなければならないだろう。日本の電力会社は、その苦労をするレベルが欧米に比べて足らないのではないか。これは日本では風力導入に向けた施策に切迫度が低いからでもあると思う。