効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

中学生が燃料電池と太陽電池を使った車で競争

米国エネルギー省所属の再生可能エネルギー研究所(NREL)からのメールで楽しい情報が来た。この研究所はコロラド州ボールダー市にあるが、ここの中学校29校から78チームが参加して、同研究所が主催した太陽電池燃料電池を動力にした自動車のレースが5月16日に行われたそうだ。おそらくNRELが駆動部分を提供したのだろうが、生徒たちがレーシングカーを自作しなければならない。燃料電池の燃料は水素だ。
太陽電池で走った車でもっとも早かったのは、20メーターを5.12秒で走っている。燃料電池の車は、10メーターを5.02秒。この2つの車を作ったチームに走りに対してトロフィーが与えられた。だが、評価されたのはスピードだけではなくて、技術面、デザイン面、創造性の発揮といった側面からも優秀なものが幾つか表彰されている。
この競争にはエネルギー省以外に、地元の電力会社やGMなどいろいろな所から資金が提供されているとのこと。日本でいえばいつも楽しみにしている工業高校などが競うNHKロボコンコンペに似ている。しかし、競争で車が走った距離が意外に短い。会場が学校であったことも影響しているかもしれないが、これだけのスピードが出るのだからもう少し長くして競わせると、耐久性なども分かって面白かったのではないかなどと勝手なことを思った。日本でも太陽電池を搭載したレースカーの競争は聞いたことがあるが、燃料電池はまだないのではないか。どんな種類の燃料電池か分からないが、短距離を走るだけならアルカリ電解質かも。なぜ液体のアルコールを燃料にする方式にしなかったのだろうかとも思う。
日本でもこんなことは既にやっているかもしれないが、一つの地区でやるというのが面白い。京阪奈学術研究都市が京都と奈良の中学生を対象にこのようなことをやらないかしら。指導する先生は困るかもしれないが。多少は地域興しになるはずだ。