効エネルギー日記

エネルギーの効率的利用を中心に、自分の考えを述べる。

米国の原子力政策に変化?

米国から届いたメール情報を読んでいたら、彼の地の原子力政策が変わるかもしれないという動きがあるようだ。原子力発電所は、稼働すれば必ず使用済み燃料が積み重なってくる。非常に強い放射能を持っているし、その半減期は人間の管理能力を超えた何万年もになる。これを米国は現在原子力発電所の構内に保存している。これは日本もまったく同じことだ。しかし、米国でもその保管スペースがなくなりつつあり、これをどこかに移動させなければ原子力発電所の稼働自体が継続できなくなる。米国ではネバダ州のユッカマウンテンを高度の放射能を持つ使用済み核燃料を地下深くに埋設して保管する候補地としていままで地元と交渉してきたが、了解が得られる見込みが全くたっていなかった。オバマ政権はここに保管することを諦めたために、これをどう処理するかについて上院に委員会が設置されることになったそうだ。
この委員会では、ユッカマウンテンに代わる場所として、原発設備そのものの中に保存場所を確保することも一つの案として考え、さらに、ユッカマウンテンに代わる複数の場所を設定することも考慮している。さらには使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを抽出して核燃料として再使用することも推進する法案も検討するようだ。この再処理は、カーター政権の時に禁止となり、後にレーガン政権でその禁止は解かれたものの、実施の動きは見られなかったものだ。ブッシュ政権時代には原子力産業からは強く対応策を求められながら具体的な動きを示すことができなかった。これを検討する委員会がオバマ政権で設置されたことがどのような意味を持つのか、日本にも影響が出る可能性が高い。青森県六カ所の核燃料再処理設備がまさにそれだからだ。